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Illustratorで本の表紙をつくる

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先日は、手づくり本の制作実習を進めているというMさんのご依頼で、Illustratorによる表紙データ作成のレッスンをおこないました。

一般的に書籍や雑誌、カタログなど、“本”の形状した「ページもの」と呼ばれる印刷物は、ページレイアウトソフトであるInDesignでデータを作成することが多いです。
数十ページから数百ページに及ぶページデータを効率的に制作・管理するには、ページレイアウトソフトならではの機能が欠かせません。

しかし、こうしたページものの制作でも、本文の部分と異なる用紙を使う表紙やカバーについては、別途、Illustratorで作成するというケースもよくあります。
表紙は、より一層のデザイン性の高さを要求されるため、制作にはIllustratorの方が適していると考えるデザイナーの方も多いようです。

さて、今回のレッスンでは、Mさんが制作を進めている上製本の表紙データを作ります。上製本は別名「ハードカバー」とも呼ばれますが、本の中身(本文部分)を成形した後に、厚手の表紙でくるんで仕上げるものです。表紙は中身より若干大きめに作り、本文から出っ張っている部分は「チリ」と呼ばれています。

なお、文庫本などで用いられる「並製本」の場合は、表紙と中身は接着剤でくっつけた後で、一緒に仕上げ裁ちされますので、チリはなく、表紙と中身が同じ大きさとなります。

表紙やカバーのデータには通常の断ちトンボの他に、折トンボも入れます。

Mさんの制作実習では、本文用紙の紙厚とページ数から計算された「束」、すなわち本の厚味に当たる部分や、「芯紙」(デザインされた表紙を貼る芯となる紙)と「折り返し」の各サイズが決められた設計図が支給されているとのこと。
まずはIllustratorで、このサイズどおりのフォーマットを作成し、それぞれの部分がどのように折り込まれて、最終的に本のどの部分になるのか、ひとつひとつ確認していきました。
そして、仕上がりをイメージしながらタイトルやロゴ、リード、写真データをそれぞれ配置していき、約2時間のレッスンでひとまず完成に至りました。

これが、一般的な本作りの作業であれば、この後、原寸でプリントアウトしてみて、切ったり折ったりして、最終的な仕上がり近づけたうえで確認し、さらに調整をしていくべきところですが、手作り本ということもあり今回のレッスンでは割愛。
Mさんは、プリントアウトはご自身でチャレンジされるとのことで、完成データをお持ち帰りになりました。本の仕上がりが楽しみですね。

スマホやタブレットPCの普及で、テキストでも写真でも画面で見て済ますことの多い昨今。
こうしたデジタル万能な時代だからこそ、ひとつひとつ丁寧に作りあげる手づくり本が静かなブームを呼んでいるとのこと。
今回のレッスンを通じ、本作りの楽しさを改めて思い出させていただきました。

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